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楊班候（YANG PAN-HOU)楊露襌の２番目の息子で、活発で小柄な子供だった。弟の振候（CHIEN-HOU）と共に、父によって厳しい修行を積んだ。やめる方法は、仏門に入る以外なかったといわれている。武術家として優秀ではあったが、師としてはあまり人気がなく、短気で厳しい教師だったらしい。北京での皇室、教師時代、王膠宇（WANG JIAU-YU）に出会う。王膠宇（WANG JIAU-YU）父親の代から、皇太子の馬車をひく御者として働いていた。正常な体のまま宮廷に住み込むことは、当時は非常にまれであった。漢民族の男性は、去勢されたという。楊班候から廣平楊式太極拳を学ぶ。修行は秘密に行われ、初めて楊家の外に受け継がれる。19世紀、清時代が終わり、年老いて住んだ老子寺で初めて５人の弟子をとる。その中の１人が、郭連蔭だった。
郭連蔭（KUO LIEN-YING）私が、初めて彼に会ったのは1972年、すでに彼は80代の後半であったが、サンフランシスコの中華街で太極拳、少林寺拳法を教えていた。| 中国北部の内蒙古で生まれ、シルクロードを行き来する商人達の護衛をしていた。若くして少林寺拳法、剣術を取得し、数少ない投げ槍の名手だったという。20才の時に、北京の王膠宇を知り、門をたたいたが断られた。あきらめなかった彼は、ようやく6ヶ月後に門下生として受け入れられるが、その後何年かは、彼が真剣かどうかを試されただけだったという。 王膠宇から太極拳の真髄を学び、八卦掌、形意拳にも通じ中国内家拳法の著名な１人となる。中華民国の時代、中国議会の議員に選ばれる。 世界大二次大戦が始まり、それに加えて共産党による抑圧が長引き、彼は台湾に逃れ1960年に渡米する。1984年、99才中国で亡くなる。国民葬であった。私の師、蒋雲仲は1950代台湾での弟子であった。 |
蒋雲仲（CHING YUN-CHUN）1922年、中国、河北省大名府に生まれる。| 公立学校で北京楊式太極拳を教えていたが、1940年代後半、郭連蔭と同時期に共産党の抑圧から逃れて台湾に渡る。 郭連蔭のもとで廣平楊式太極拳を取得し、健身、養心を心がけ今なお彼からの伝統を守っている。 1960年代後半、アメリカに渡り、サンフランシスコ、エルセリートにWEN WU SCHOOLを開いている。 私の恩師であり、画家、書道家、東洋医学士としても著明である。彼の作品は、東西の美術館に納められており、カーター大統領の任期時に望まれて、寄贈したものもある。中国文化の歴史、芸術、文学、哲学、薬学の修士でもあり、内家治癒、内家拳法ー太極拳、八卦掌、形意拳、少林寺拳法、福建白鶴、それに各種の気功と幅広く通じている。 |
ダニエル デｲｰン ハリントン(DANIEL DEAN HARRINGTON)1948年 カリフォルニア生まれ。高校時代、柔道を通 して中国武術に興味をもつ。バークレー大学時代に空手、少林寺拳法、指圧を学ぶ。1972年 WEN WU SCHOOL 蒋雲仲のもとで太極拳をはじめ、白鶴、中国剣術、形意拳、八卦掌、気功ーWILD GOOSE、5ANIMALSを取得、現在に至る。鍼灸医学も勉強する。俳優、スタントマンとして映画制作の後、1990年より、ビデオ映像制作、ナレーターとして東京に在住。1995年より この廣平楊式太極拳を、初めて日本で教え 現在にいたる。